アラムナイ・ストーリーズ第12回 – クリスティーン・ナルボワさん
クリスティーン・ナルボワさんはICUで学士号と修士号を取得し、現在はウガンダでお仕事をされています。今月はナルボワさんに「ICUストーリー」を共有していただきました。
私は今、ウガンダのカンパラ市に住んでいます。ICUでは国際関係論を学び、2014年に修士号を取得しました。ICUについて書く前に、日本そしてICUに行くことになった経緯をご説明します。
片親を亡くした私は、高校まで必死に勉強し、お陰であしなが育英会の奨学金をいただくことになりました。これにより、ICUで学ぶ機会を得たのです。学部では開発研究を行い、2012年に卒業しました。その後JICUFから奨学金を得て、ICUの修士課程に進学することになりました。つまりICUで6年間学んだわけです。
入学式の後、IDカードをもらって、日本語のクラス分けテストを受けました。ウガンダで1年間日本語を学んでいたにもかかわらず、質問には一つも答えることができませんでした。その結果、Intensive Japanese Programのクラス1に振り分けられました。このクラスは「intensive」という名の通り、とても厳しいものでした。授業は朝から午後3時までありました。授業内容についていけず、集中できませんでした。成績はEでした。ICUでは学生一人一人にアドバイザーがいるため、私はアドバイザーにもう少し易しい日本語のクラスを受講したいと申し出ました。率直に言って、日本語のクラスは大変なストレスになっていたのです。通常の日本語クラスに移った後は、すべて順調でした。
ICUでは複数の選択科目をとることができ、それによって専攻分野の知識を深めたり、多様な分野で働く準備をすることができます。ICUのバイリンガル教育は素晴らしく、ICUで得た日本語能力のお陰で、現在日本の組織で働くことができています。あしなが育英会の本部で3年間勤務しましたが、典型的な日本の組織で働くことになんら問題はありませんでした。ICUのお陰です!
また、ICUの国際性にも大きな影響を受けました。今の仕事では、様々な国の学生やスタッフと接しています。職場には50カ国ほどから集まったスタッフがいますが、ICUで教育を受けたお陰で、苦労することはありません。
日本で3年間働いた後、あしなが育英会のウガンダ事務所に転勤し、現在は親を失った子供達が海外の大学に進学する手助けをする「アフリカ遺児高等教育支援100年構想」を管理しています。アフリカ諸国の若者を支援したいという夢を持っていた私にはぴったりの仕事です。このプログラムを通して留学し、アフリカ大陸に戻って素晴らしい仕事をしている卒業生を見てきました。2017年には結婚し、昨年4月には第一子を出産しました。
ICUで将来学びたいと考える若者たち、そして現在すでにICUで学んでいる学生たちに伝えたいことは、この機会を活かして国際色豊かな同窓生、教職員、素晴らしい図書館などの施設から学んでいただきたいということです。私自身はICUにいた時、自分がどれだけ恵まれた環境にいるかを十分認識していなかったと反省しています。私のようにはならないでください。
ICUコミュニティの皆様とつながる機会をいただけたことに感謝します。
クリスティーンさん、ありがとうございました!