シリア人学生イニシアチブ・コーディネーターのご紹介
2017年にシリア人学生イニシアチブ(Syrian Scholars Initiative: SSI)を設立して間もなく、JICUFはトルコで活動する2名の専門家に協力を依頼しました。シリア人学生イニシアチブは、トルコに居住するシリア人の若者に4年間ICUで学部教育を受ける機会を提供する奨学金です。この2名のコーディネーターは今もSSIの広報や学生サポートになくてはならない存在です。
ナディーン・ジャムースさんはガジアンテップ、アブドゥルハディ・ハニフェさんはイスタンブール在住で、それぞれの地域及びオンラインで広報活動を行っています。これに加えて、ジャムースさんは奨学生が日本に渡航する前にオンラインで日本語教育を行っています。
ナディーン・ジャムースさんはシリア・アレッポで生まれ、アレッポ大学で英文学の学士号を取得しました。同大学の学術交流日本センターを通して日本語と出会い、日本語教師のための長期訓練を行う国際交流基金日本語国際センターの奨学金を受けて日本語教師になる夢が実現しました。ジャムースさんは2009年にアレッポ大学で日本語を教え始めました。家族とトルコに移住してからは、JICUFのシリア人学生イニシアチブのコーディネーターを務め、ICUで学ぶ奨学生に日本語を教え始めました。また、難民支援協会(JAR)が運営する日本語学校の奨学金を受けた学生も支援しています。JICUFとの仕事では、日本で学びたいと願いつつ、戦争によってその機会を奪われた若者の夢を実現すべく、素晴らしい仲間と協力することにやりがいを感じているそうです。
アブドゥルハディ・ハニフェさんはシリア・ダマスカスで生まれ、同市の経営管理高等研究所を卒業しました。2018年初めからJICUFのコーディネーターを務めています。イスタンブールのNGO、Education Without Bordersで人事・教育担当マネージャーを務め、その前は数年間アシスタント・マネージャーとしてサウジアラビアのオラム社で勤務しました。いくつかのエラスムス・プラス・プログラムに参加し、社会的結束を促すキャンプやプログラムを運営してきました。JICUFとの仕事を通して、奨学金を受けるにふさわしい学生をサポートし、それぞれが目標を達成する手助けをすることにやりがいを感じているそうです。もし人生をやり直せるとしたら、自らICUに入学したいと語っています。