任期を終えるフィリス・ラーソンJICUF理事長からのメッセージ
フィリス・ラーソンJICUF理事長は、3月12・13日の理事会を最後に、退任します。ラーソン博士は、8年間理事を務めた後、2019年4月に理事長に就任しました。宣教師だった両親と共に1950年から1966年まで静岡と東京で暮らし、1965年からの一年間はICUで学びました。その後ミネソタ大学で日本文学の博士号を取得し、マカレスター大学及び聖オラフ大学で教鞭を執りました。この10年間に関する思いを、ラーソン博士に綴ってもらいました。
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JICUF理事を務めたこの10年間に、様々な変化がありました。ICUの学長は二度交代し、JICUFエグゼクティブ・ディレクターも変わりました。また、その他の職員は完全に入れ替わり、昨年後半にはJICUFの新しい使命とビジョンが採択されました。さらに、使途制約がない資金が増えたことにより、キャンパス施設の建設支援から、ICUの学生や教員を資するプログラムへと、活動の焦点を移すことができました。
JICUFで得た最も貴重な体験は、以下の人々との交流でした。
- 日々密接に連絡を取り合ってきた、エグゼクティブ・ディレクターのポール・ヘイスティングス。ポールは、しっかりしたビジョンを持ち、優れたリーダーシップを発揮しています。
- 職員の髙田亜樹、フェルナンド・ロハス、ルーク・パレルモは、それぞれの能力を活かし、財団の仕事に熱意を持って取り組んでいます。
- 多様なバックグラウンドを持つ理事たち。ICUで教鞭を執った者、現在他の高等教育機関で教えている者、政府機関に勤める者、金融業界で働く者。それぞれが何らかの形で日本との関わりを持ち、JICUFの仕事に貢献しています。
理事会で、このような仲間と行う議論は、ダイナミックで活発なものでした。パンデミックの発生を受けて、それぞれが新しいアイディアを持ち寄り、互いの意見に耳を傾け、適応しようと努力した様子には感動しました。この一年間、対面からバーチャルへとプログラムの切り替えを行う革新的な方法を考案したエグゼクティブ・ディレクターと職員の努力を、高く評価しています。
JICUFは今後も岩切正一郎ICU学長と協力し、ICUの教員や学生に大きく貢献していくものと信じています。JICUFに奉仕できたことは、光栄であり、大きな喜びでした。
フィリス・ラーソン
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4月には、現在理事会の会計を担当しているデービッド・ジェーンズが理事長に就任します。
JICUF理事・職員一同から、ラーソン博士に深い謝意を表します。