駐日米国大使公邸における「日本・ウクライナ大学パスウェイズ」のためのレセプション
12月8日(木)、ラーム・エマニュエル駐日米国大使が「日本・ウクライナ大学パスウェイズ」のためのレセプションを大使公邸で開催し、林芳正外務大臣、セルギー・コルスンスキー駐日ウクライナ大使、菊池浩入管庁長官をはじめ、60名のウクライナの学生、18の受け入れ大学、企業や財団等の支援機関、そして日本ウクライナ友好協会の代表者が出席しました。
エマニュエル大使は、歓迎の辞で、日本が戦争を逃れたウクライナ人を積極的に受け入れ、力強い支援を提供していることを讃えました。コルスンスキー大使はこれに同意し、これまでに既に2,100人のウクライナ人が日本に避難し、400人近くが日本の大学で学んでいることを指摘しました。林大臣は日本によるウクライナに対する強い支持を再確認し、「日本・ウクライナ大学パスウェイズ」の成果、特に本プログラムが日本政府から直接支援を受けず、プライベート・スポンサーシップによって運営されていることを高く評価しました。続いてポール・ヘイスティングスJICUF代表が挨拶しました。ヘイスティングス代表のメッセージは下に掲載します。最後に、2名のウクライナ人学生がスピーチをし、平和な環境で学問を続けられる幸せに触れ、自分達を暖かく受け入れてくれた日本の人々への感謝の気持ちを伝えました。
一連のスピーチが終わると、出席者にはビュッフェ・ディナーが振る舞われました。日本、ウクライナ、米国の協力関係を祝福する、素晴らしい夜となりました。
ヘイスティングスJICUF代表のメッセージ
エマニュエル大使、ルール夫人、本日はご公邸でこのようなレセプションを開催していただき、ありがとうございます。
2017年以来、JICUFとパスウェイズ・ジャパンは、難民・避難民学生が第三国で教育を受けるための「教育パスウェイズ」を切り開くため、共に尽力して参りました。
ロシアがウクライナに侵攻して間もなく、私どもはウクライナの学生が日本で学習を続けられるよう、「日本・ウクライナ大学パスウェイズ」を設立しました。今晩はこのプログラムとそれに関わる方々を祝福するためにお集まりいただきました。
最初の5名の学生は5月、ICUで学ぶために来日しました。その後多くの大学が関心を示し、最終的には18大学が本プログラムに参加し、合計61名の学生が受け入れられました。大学、財団、企業、そして政府の方々のご協力がなければ、実現できなかったことです。本日ここにいらっしゃる皆様のお一人お一人が大切な役割を果たしてくださいました。この場をお借りしてお礼申し上げます。
私は日本で育ち、この国が大好きです。日本は、自由で開かれた社会として、世界で重要な役割を担っています。本日お越しの皆様には、これからも難民・避難民学生をご支援くださいますようお願いいたします。学生の皆さんはそれぞれ才能豊かで、複数の言語を話し、社会に貢献する意思を持った明日のリーダーたちです。このような若者を世界は切実に求めています。
学生の皆さんにお伝えしたいことがあります。皆さんは強く、勇気に満ちています。故郷、家族、友達から離れること、とりわけ戦争の混乱の中で別れることは容易ではありません。しかし、慣れ親しんだ日常を後にすることは、世界と、その中での自分の位置を強く認識することにつながります。私は、皆さんが日本で意識を研ぎ澄まし、より明確な目的意識を持って、この先の人生を歩んでいってくださることを願っています。
今夜は素晴らしいひとときをお過ごしください。ありがとうございました。