JICUF助成金受賞者スポットライト:和歌山県高野山でのフィールドワーク
昨年秋、ICU大学院博士前期課程で比較文化を専攻するフィリップ・リードさんが、和歌山県高野山でフィールドワークを実施するためにJICUF学生トラベル資金を申請し、6万9,000円を受賞しました。新型コロナウイルスの影響により予定より遅れての実施となりましたが、無事3月に現地調査を終えました。
リードさんは真言宗仏教の儀式に使われる声明を研究しています。その一環として3月22日から27日まで高野山の無量光院の宿坊に泊まり、毎朝6時から護摩(ごま)、般若理趣経(はんにゃりしゅきょう)など理趣三昧法要(りしゅざんまいほうよう)の様々な儀式を観察しました。訪問者は儀式に参加し、焼香や祈祷を体験することができます。
リードさんは高野山での5日間に声明の録音、儀式に関わる書類の購入、金剛峯寺の僧侶をはじめとする真言宗仏教界の人々とのネットワーク作りなど、研究に欠かせない目標をいくつか達成することができました。この研究旅行で得た資料を今後の研究に活かすことを楽しみにしています。