「日本・ウクライナ大学パスウェイズ」に関する報告
この春、JICUFと一般財団法人パスウェイズ・ジャパン(PJ)は、戦争から逃れようとするウクライナの学生を日本の教育機関に受け入れるために、「日本・ウクライナ教育パスウェイズ(JUUP)」を設立しました。4月に関連記事を掲載した時点では、受け入れ機関は主に日本語学校であり、「大学パスウェイズ」への参加大学はICUのみでした。しかし、その後17大学が加わり、プログラムは大きく拡大しました。
ICUに応募した68名の学生の中から選ばれた5名は、5月20日にICUに到着しました。春学期の途中でしたが、5名は直ちに授業の聴講を開始し、夏休み中には夏期日本語講座に参加しました。秋学期からは科目等履修生となり、単位の取得が可能になりました。
ICUが受け入れたウクライナ人学生に関しては、ICUが学費や寮費を、株式会社資生堂とJICUFが生活費を負担しています。JICUFは生活費以外にも、ポーランドから日本までの渡航費、ワルシャワ及び東京でのホテル代、そして日本到着直後に生活必需品を購入するための支援金を提供しました。
ICUに続いてウクライナから学生を受け入れたのは上智大学でした。上智大学は、ICUへの応募者の中から10名の学生を採用し、うち8名が7月に日本に渡航しました。残り2名はビザの発給を待っており、近々渡航する予定です。
さらに、6月下旬には合計73名の受け入れを表明した16大学のための募集を開始しました。参加大学は下記の通りです(50音順)。
関西大学
関西外語大学
関西国際大学
慶應義塾大学
創価大学
大東文化大学
テンプル大学ジャパンキャンパス
東京女子大学
常磐大学
フェリス女学院大学
文京学院大学
武蔵野大学
明治大学
立教大学
龍谷大学
早稲田大学
これには287名からの応募があり、うち45名を12大学とマッチングしました。数名の辞退者があり、41名がこの秋から日本の大学で学習を開始する予定です。
また、JICUFとパスウェイズ・ジャパンは、5月に日本教育パスウェイズ・ネットワークを立ち上げ、ウクライナ人学生の受け入れに関心を表明した全ての大学を招待しました。このネットワークは、「日本・ウクライナ大学パスウェイズ」参加大学だけでなく、独自のプログラムを通して学生を受け入れた大学も含め、ベストプラクティスを共有したり、専門家から学ぶなどして、難民・避難民の学生が日本で安心して暮らせるよう支援することを目指します。
ICUとJICUFは、引き続き皆様のご支援をお願い申し上げます。米国在住の方は、JICUFのウクライナ学生基金にご寄付いただけますと、免税対象となります。日本在住の方は、ICUの被災学生支援募金キャンペーンにご寄付くださいますようお願いいたします。皆様からのご寄付は、ウクライナ人学生の学費、寮費、生活費などに当てられます。これまでにすでにご支援いただいた皆様に、心よりお礼申し上げます。