JICUFが新イニシアチブRefugee Education Japanを開始
この春、日本国際基督教大学財団(JICUF)は難民の高等教育支援に関する業務をまとめて、Refugee Education Japan (REJ)と題したイニシアチブを開始し、ウェブサイトも開設しました。
JICUFは、2017年にシリア人学生をICUに受け入れるためのプログラム「シリア人学生イニシアチブ」を開始して以来、難民の背景を持つ若者に高等教育の機会を提供するために尽力してきました。2018年から2022年にかけて、ICUと共に7名のシリア人学生をICUに受け入れ、そのうち3名がすでに卒業しました。2022年には、ICUに5名のウクライナ人学生を受け入れ、現在もこの5名への経済的支援を続けています。「日本・ウクライナ大学パスウェイズ」と題したこのプログラムは、他大学の注目を集め、これまでの2年間にNPOパスウェイズ・ジャパンと共に60名近くのウクライナ人学生をICU以外の15大学に受け入れる支援をしてきました。2022年にはさらに、パスウェイズ・ジャパンが実施する日本語学校プログラムへの資金提供を開始しました。日本語学校プログラムは、難民の背景を持つ学生が2年間日本語を集中的に学び、日本における進学や就職の重要なゲートウェイとなっています。
JICUFは、難民の学生に直接高等教育の機会を提供する以外に、「教育パスウェイズ」を促進する国の内外のネットワークでも活動しています。「教育パスウェイズ」とは、教育の機会を通じて難民を第三国に受け入れ、保護するための安全かつ正規の道筋のことです。JICUFは、教育パスウェイズのためのグローバル・タスクフォース( Global Task Force on Third Country Education Pathways )と日本教育パスウェイズ・ネットワークのメンバーとして、積極的に両者の活動に貢献しています。
JICUFは、難民の高等教育支援を継続する意思を表明するため、2023年12月に開催されたグローバル難民フォーラムにおいて、パスウェイズ・ジャパンと共同でプレッジを提出しました。今後4年間に、日本の大学と日本語学校に引き続き難民の学生を受け入れ、学習期間中さまざまな支援を提供し、さらにアジア太平洋地域の高等教育機関や政府、NPOなどを集めて会議を開催し、ベスト・プラクティスを共有することで、地域全体で教育パスウェイズの拡大を目指すことを宣言しました。
今後はREJのサイトに、この分野におけるJICUFの取り組みについて最新情報を掲載します。近日中にソーシャルメディアのアカウントも開設する予定です。これまでに難民の学生を支えるJICUFの活動をご支援くださった皆様に感謝すると共に、引き続きご支援賜りますようお願い申し上げます。