ICUがジョン・D・ロックフェラー4世氏に名誉人文博士号を贈呈
3月15日(金)、日比谷潤子ICU学長より元米国上院議員ジョン・デービソン・ロックフェラー4世氏に名誉人文学博士号を贈呈しました。学位贈呈式はワシントンDCの旧日本大使公邸で開催されました。
最初に杉山晋輔米国駐箚特命全権大使が歓迎の辞を述べ、ポール・ヘイスティングスJICUFエグゼクティブ・ディレクターがICU及びJICUFの紹介を兼ねた挨拶をしました。次いで1960年から61年にかけてICUに留学したドロレス・ローダーJICUF理事が祝辞を述べ、日比谷学長がロックフェラー氏に学位を贈呈しました。
ロックフェラー氏はICUで学んだことや日本で暮らしたことが自身の人生やキャリアに及ぼした影響に言及しつつ、心のこもったスピーチをしました。その中で、異文化間交流の重要性を強調しました。式には同氏の家族、元同僚、友人の他、JICUFの理事が出席しました。
ロックフェラー氏はハーバード大学で3年間学んだ後、1957年から3年間ICUに留学しました。留学中は日本語を学ぶと共に英語を教え、その後米国に戻り、ハーバード大学を卒業しました。
ロックフェラー氏によるコメント
国際基督教大学から名誉人文学博士号を授かり、ICUコミュニティに心からお礼申し上げます。
日本は米国の重要な同盟国であり、私にとって特別な存在です。学生時代から現在に至るまで、日本には強い親近感を抱いてきました。それはほぼ毎年日本を訪れた私の両親も同じでした。
ハーバード大学在学中、海外留学を検討していた時、エドウィン・ライシャワー博士にICUを勧められ、そのアドバイスに従いました。
ICUは評判の高い素晴らしい大学で、真剣に学問に取り組むことを教えてくれました。キャンパスにすっかり馴染み、ICUの厳しい教育に敬意を抱くようになりました。在学中は漢字を一生懸命勉強しました。日本の人々は情熱を持って教育に取り組んでおり、それがその後の人生の糧となっていることを実感しました。
ICUは日本にそれまでなかった種類の大学で、多様性を奨励しつつも、日本語も習得してバイリンガルにならなければ卒業できないユニークな大学でした。
ICUでの経験は、物事を国際的な視点から捉え、米国が広い世界の一員であることを気づかせてくれました。その影響は今日に至ります。私にとっては初めての海外経験でしたが、そのおかげで視野が広がり、公職に就くことを考えるきっかけともなりました。ICUには深く感謝しています。