JICUFとICUが教育パスウェイズ奨学金を設立
日本国際基督教大学財団(JICUF)と国際基督教大学(ICU)は、難民の背景を持つ若者のための新しい奨学金を設立しました。「教育パスウェイズ奨学金(Education Pathways Scholarship)」は、学費・施設費、寮費、生活費を含む全額奨学金で、2025年4月から毎年2名の新入生に提供されます。費用はJICUFとICUが分担します。
本奨学金の対象となるのは、主に一般財団法人パスウェイズ・ジャパンが運営する「教育パスウェイズ」プログラムを通して来日した難民の背景を持つ学生です。教育パスウェイズとは、日本語学校や大学における教育の機会を通じて、難民の学生を国外から日本に受け入れるプログラムのことです。候補生には一定の日本語能力が求められます。ICUの日本語教育プログラム(JLP)を無事修了するためにも、卒業後に就職するためにも、高い日本語能力が必要であるためです。
JICUFは2017年にシリア人学生イニシアチブを設立し、難民の背景を持つ学生に対する支援を開始しました。2018年から2022年の間に7名のシリア人学生が採用され、うち4名は今もICUで学んでいます。この奨学金プログラムを実施する中で、JICUFは学生が大学入学前に充実した日本語教育を受けることの重要性に気づきました。基礎的な日本語能力がない状態で入学した学生にとって、日本語を一から学びながら専攻科目も学ぶ負担は大きく、学業のみならず就職活動においても不利な立場に置かれるためです。このような理由から、新奨学金プログラムは、すでに日本語の基礎を習得した学生を対象にすることにしました。
教育パスウェイズ奨学金への出願は、2024年9月1日から10月1日まで、JICUFのイニシアチブ「Refugee Education Japan」のウェブサイトで受け付けます。