JICUFとUNHCR駐日事務所が難民高等教育支援シンポジウムを共催
12月1日と2日に、JICUFはUNHCR駐日事務所と「難民高等教育支援を考える:日本のモデルと今後の展望」と題したシンポジウムを東京の国際文化会館にて共催しました。
近年、難民の教育支援のための様々な取り組みを行う大学や民間団体が日本でも増えています。UNHCRの難民高等教育プログラム(RHEP) 、JICAの「 シリア平和 への架け橋・人材育成プログラム( JISR)」、ICU・難民支援協会(JAR)・JICUFの 「シリア人学生イニシアチブ」の他、社会福祉法人や各種団体が実施するものがあります。しかし、 これまで実施機関の間で十分に情報が共有されてきたとは言えません。UNHCRとJICUFは、関連機関の間でそれぞれの目標、経験、課題などにつきオープンに話し合い、互いから学ぶ機会を設けることが重要であると認識し、シンポジウムのアイディアが生まれました。UNHCR、JICUF、JAR、国連UNHCR協会の職員、そしてICUで国際法を教える新垣修教授で企画委員会を結成しました。
シンポジウムには20大学の教職員の他、関連NPOや省庁の代表も参加しました。基調講演を行ったのは、米国国際教育研究所の緊急時教育イニシアチブリーダーのニーラ・フェルドマン氏、そしてエバンズビル大学・国際教育プログラムディレクターのウェズリー・ミルナー教授です。元UNHCR駐日副代表でICUの卒業生である小尾尚子氏が司会を務めました。
シンポジウムは非公開であり、80名近くの参加者により活発な議論が交わされました。初日はRHEP、JISR、SSIの各プログラムに関する説明と議論が行われ、3名の難民学生から体験談を聞くセッションも設けられました。二日目はその他の難民学生支援プログラムが紹介された他、複数の大学の代表から成るパネルが学生サポートについて話し合いました。閉会前のセッションでは、参加者はいくつかの小グループに分かれ、就職サポートやパートナーシップなど、主な課題について討議しました。
二日間を通して難民学生の支援に携わる様々な機関の連携が強化され、今後一層協力関係を発展させることで全会一致し、シンポジウムは幕を閉じました。