JICUFエグゼクティブ・ディレクターがベトナムで米国国際教育研究所のワークショップに参加
今月、JICUFエグゼクティブ・ディレクターのポール・ヘイスティングスがベトナムで開催された難民高等教育に関するワークショップに招待され、発言しました。JICUFのシリア人学生のための奨学金プログラム、シリア人学生イニシアチブは、日本の大学としては唯一の民間主導の難民受け入れプログラム(プライベート・スポンサーシップ)であり、国際的に注目を集めています。SSIファシリテーターを務める新垣修ICU教授も出席しました。以下はヘイスティングスによる報告です。
9月19日(木)、私はベトナム・ホーチミン市で米国国際教育研究所、西シドニー大学、ホーチミン市経済大学が共催した会議に出席し、パネリストの一人として登壇する機会に恵まれました。「アジア太平洋地域の難民・避難民の高等教育への道」という題名の通り、この1日限りのワークショップでは、アジア太平洋地域で難民・避難民に高等教育を提供するための様々な取り組みについて討議しました。大学の教職員、大学進学支援プログラムの運営者、難民学生の代表、慈善家、弁護士など、35名の専門家が参加しました。
基調講演を行ったのは、西シドニー大学グローバル開発副総長のイチェン・ラン博士と、同大学で学ぶ2名の避難民学生でした。ラン博士は西シドニー大学が避難民や周辺化されたコミュニティを支援するために行っている活動を紹介しました。2名の学生は、タイ・ミャンマー国境地帯の難民コミュニティで育ち、その中で教育を受け続けてきた体験について語りました。
私は「大学入試と応募条件:大学入学への障壁をいかに取り除くか」と題されたセッションでパネリストを務め、JICUFがシリア人学生のための奨学金プログラム、シリア人学生イニシアチブを運営する上で直面した問題を共有しました。シリア人学生にとって、TOEFLやIELTSなどの英語能力試験のスコアが必要であることが最大の障壁であることを指摘しました。また、難民・避難民学生の多くが成績証明書や卒業証明書のオリジナルを取得することが不可能であることに触れ、大学が応募書類についてフレキシブルに対応することの必要性を強調しました。
多くを学ぶことのできたワークショップであり、開催者に感謝の意を表します。