JICUFエグゼクティブ・ディレクターと理事会会長がICUを訪問
10月下旬、JICUFエグゼクティブ・ディレクターのポール・ヘイスティングスと理事会会長のサム・シェパードがICUを訪問しました。日比谷潤子学長及びマーク・ウィリアムズ国際学術交流副学長と長時間にわたって話し合った他、行政職員、教員、そしてJICUFの奨学金を受賞した学生の皆さんと面会しました。以下はポールとサムのレポートです。
ポール・ヘイスティングスからのご報告
今回の出張の主な目的は、今後数年間にICUとのパートナーシップを強化する方法を探ることでした。1990年代後半に業務を再開して以来、JICUFはICUの施設建設に大きく貢献してきました。1999年以来、JICUFはグローバルハウス、樫寮、欅寮、銀杏寮、オスマー図書館やダイアログハウス(食堂)の建設に2千万ドル以上を提供してきました。新寮の建設により、ICUの学生の3分の1近くが入寮することが可能となりました。ICUの図書館は学生一人当たりの貸し出し冊数が全国最大の大学図書館であり、ダイアログハウスでは学術会議やワークショップが定期的に開催され、食堂は日々活気に満ちています。JICUFがこれらの施設の建設に大きく貢献してきたのは、ドナルド・オスマー夫妻がJICUFに遺産を贈与した際、その一部をICUの施設建設に当てるよう指定したためですが、時間の経過と共に、JICUF基金の中で、使途の指定のない資金の割合が増加しました。
JICUFは、ICUの同窓生やご支援者からの寛大なご寄付に加えて、使途指定のない資金の一部を使って、ICUの奨学金や国際的なプログラムをサポートしてきました。今後数年間は、ICUが湯浅八郎初代学長が目指した「明日の大学」であり続けるために、どのような形でサポートできるかを考えるチャンスです。今回の訪問での有意義な話し合いを通して、ICUとJICUFの60年以上にわたるパートナーシップがますます強化されることを確信しています。
出張のもう一つの目的は、JICUFの新しい奨学金、すなわちシリア人学生イニシアチブ及び米国人学生イニシアチブについてICUと話し合うことでした。いずれも2018年秋に入学する学部生に授与されるもので、現在最終選考段階に入っています。両方について近い将来結果報告ができることを楽しみにしています。
最後に、現在JICUFの奨学金を受賞している学生の皆さんと会うことができました。学食で行われたレセプションでは、一人一人に自己紹介をしてもらい、ICUに来た経緯について話してもらいました。学部生、院生、短期留学生など、様々な立場の学生がいました。
訪問を振り返り、サムも私も、ICUの皆さんと緊密に協力し合えることを改めて光栄に思いました。分裂しがちな今日の世界で、ICUはすべての人が共有する人間性を重視するユニークな組織だからです。
サム・シェパードからのご報告
10月末、再びICUを訪れ、美しい東ケ崎潔記念ダイアログ・ハウスに宿泊する機会に恵まれました。今回の出張は、台風21号に始まり、22号に終わりました。ICUに着いた週末、学生たちは雨にも負けず毎年恒例のICU祭を開催しました。激しい雨のせいで、外にあったブースは撤去して屋内に移動されましたが、ICU祭は活気に包まれていました。古い体育館に立ち寄ると、太鼓クラブのメンバーが大勢で大小様々な太鼓を叩き、会場いっぱいの来客を素晴らしいリズムとエネルギーで盛り上げていました。その演奏からは、宗教的な熱情が感じられるほどで、実に見事でした。その後は本館の大部屋に設置された「ジャズ・スポット」を訪れ、ビッグバンドジャズを楽しみました。
月曜日には藍色の空が広がり、キャンパスは陽光に包まれ、数多くの落葉樹は秋色に染まりつつありました。JICUFエグゼクティブ・ディレクターのポールヘイスティングスと私は、一週間の大部分を日比谷学長とウィリアムズ副学長、行政職員、教員、学生の皆さんと共に過ごしました。直接会って話すことは、いろいろな意味で価値のあることです。生き生きとしたコミュニティとしてのICUに触れ、今後JICUFがどのようにICUを支援できるか、とりわけキリスト教精神と国際性をいかに育むかについて計画を練ることができました。
また、JICUFの奨学金を受けてICUに留学している学生や、JICUFの助成金を受けてプロジェクトに取り組んでいる先生方など、JICUFが直接ご支援した方々とお会いするのは特別楽しいものです。
その後は台風22号が通過してまた雨が降り、翌週の月曜には晴れて、ICUと別れる日がきました。皆さん、ありがとう!