1990年代後半にJICUFに対して多額の遺贈を行ったドナルド・F・オスマー博士とミルドレッド・トップ・オスマー夫人は、使途として、キャンパス内の新施設の建設と、科学分野での教授職の設立を指定しました。この寄付基金教授職は、1999年に「ドナルド F. / ミルドレッド・トップ・オスマー記念科学教授」として設立され、以来科学分野で傑出した研究者/科学者に授与されてきました。
北野宏明教授
北野宏明教授は、株式会社ソニーコン ピューターサイエンス研究所(Sony CSL) 代表取締役社長、所長で、2021年4月よりオスマー記念科学教授を兼任。1984年にICU教養学部理学科(当時)を卒業(物理学専攻)後、1991年に京都大学大学院で博士号(工学)を取得。ソニー株式会社の初代エンタテインメントロボット AIBO の開発に携わり、自律移動型ロボット による国際的な競技大会である「ロボカップ」を立ち上げるなど、日本における AI の牽引者です。
河内宏教授
第3代オスマー記念科学教授に選ばれたのは、植物分子学・遺伝学の権威である 河内宏教授 でした。河内教授のインタビューはこちらでお読みください。
北原和夫名誉教授
第2代オスマー記念科学教授に選ばれたのは、北原和夫先生(ICU名誉教授)でした。理論物理学者である北原氏は、統計物理、物性基礎研究の権威として世界に知られています。東京大学を卒業後、ブリュッセル自由大学で理学博士号を取得し、マサチューセッツ工科大学で研究に取り組みました。帰国後、1998年にICUに着任するまでは、静岡大学および東京工業大学で教鞭を執り、2008年から2011年までオスマー記念科学教授を務めました。
村上陽一郎名誉教授
ICU初のオスマー記念科学教授に就任したのは、村上陽一郎先生(ICU名誉教授)でした。1999年から2008年まで同職にあった村上先生は、科学の歴史、哲学、社会学の分野における第一人者として活躍しています。東京大学で学士、修士、博士号を取得後、1968年に上智大学で教鞭を執り、1995年にICUに着任するまでは、東京大学教授、国立ウィーン工科大学客員教授を務めていました。ICU退任後、2008年から2014年まで東洋英和女学院大学学長を務めました。